2008年3月27日木曜日

田中元社長は控訴しない意向 実刑確定へ

ミートホープの食肉偽装事件の一審で、実刑判決が言い渡された田中稔元社長が、弁護士に控訴しない意向を伝えたことがわかりました。 1審の札幌地裁は、今月19日、ミートホープの元社長、田中被告に対し、取引先に豚や鳥などを混ぜた偽の牛ミンチを出荷し、3社からおよそ3900万円を騙し取ったとして、懲役4年の実刑判決を言い渡しました。25日午後、田中被告と接見した岡田秀樹弁護士によりますと、田中被告は「判決を受け入れ、自分の罪を償いたい」として、控訴しない意向を示したということです。これにより、田中被告の懲役4年の実刑が、確定する見通しです。

2008年3月20日木曜日

「木の城」破産 「社長にだまされた」 栗山本社などで退職手続き説明会

【栗山】札幌地裁に自己破産を申し立てた道内住宅メーカー大手の木の城たいせつ(空知管内栗山町)は十九日、解雇した従業員に対する退職手続き説明会を本社などで開いた。本社には午前八時半すぎから、栗山はじめ旭川、帯広などで働いていた九十四人、グループ企業のたいせつ構証(同)の従業員百五十人ほどが部門ごとに集まり、手続きをした。
 説明会に会社幹部は姿を見せず、従業員が健康保険証を返納後、人事担当者が退職に必要な書類を従業員に手渡した。未払いの給与は支給されなかった。
 手続きを終えた北広島市在住の五十歳代の営業系従業員は「事務手続きの方法だけ説明を受けた。破産についての説明は一切ない。経営者にだまされたと思っている」。今後は連合北海道や道労連の指示を受けながら、未払い賃金の支払いなどで会社側と交渉する考えという。札幌在住で六十歳代の従業員は「工事中や契約を結んだお客さんから電話が来る。どうにもならなくて、かわいそうで申し訳ない気持ちでいっぱい」と話し、「山口社長が出てきて従業員に経過を説明してほしい。社長の義務だ」と憤った。
 また、旭川の六十歳代の女性パート従業員は「突然の解雇だった。未払いの賃金がどうなるのか。再就職先があるのか不安だ」と足早に会社を後にした。

2008年3月14日金曜日

道議の海外調査派遣費節減へ

道議会の改革のあり方を検討している議会改革等検討協議会は、議員が海外で調査を行う際に支給される費用を、10%節減することなどを決めました。道議会の議会改革等検討協議会の座長を務める鰹谷忠副議長は13日、これまでの検討結果を公表しました。それによりますと、議員が海外で調査を行う際に支給される「海外調査派遣費」については、任期中の4年間に1人あたり100万円としていた上限の規定は変更しないものの、10%節減して上限を事実上、90万円にすることや、既に行われている議員報酬の10%カットを、次の道議会議員選挙が行われる平成23年まで3年間継続することで、各会派の合意が得られたということです。また本会議などに出席した際に、報酬とは別に1日1人あたり1万3000円から2万円支給されている「費用弁償」については、早ければ今月中にも見直す方向で検討を急ぐということです。一方、議員の調査活動のため1人あたり月53万円支払われている「政務調査費」のあり方の見直しについては、今回も結論が見送られました。

2008年3月10日月曜日

“平均点アップ”ゲーム機学習

帯広市の小学校で行われた携帯ゲーム機を使った学習で、ゲーム機の導入後は、漢字と算数のテストの平均点が上がったことがわかりました。携帯ゲーム機を使った学習は、文部科学省の調査研究の一環として全国13の小中学校や高校で行われ、このうち帯広市の柏小学校では6年生67人と、2年生74人が参加しました。6年生は漢字と算数の学習に取り組み、ゲーム機を使う前後では、テストの平均点が漢字で11点、算数の計算で7.3点、それぞれ上がりました。一方、掛け算の九九に取り組んだ2年生は、平均点が9.1点上がりました。ゲーム機を使った学習について6年生にアンケート調査を行ったところ、「使い方が簡単」「正解かどうかがすぐわかる」など評価する声がある一方で、「やっていて飽きる」などの意見も多く見られました。柏小学校の山崎則夫教頭は「習っていない問題が出るといった課題もあるが、ゲーム機を使った学習は子どもの学習意欲を高め成績を上げる可能性がある」と話しています。

2008年3月6日木曜日

警察官と偽りカードを盗む 札幌、似顔絵公開

札幌市西区の無職男性(75)から「警察官を名乗る男にキャッシュカードをだまし取られ、口座から現金を引き出された」と五日までに札幌西署に届け出があった。同署は詐欺、窃盗事件として調べている。
 調べでは、男は四日午後六時ごろ、男性宅を訪れ、男性とその妻(71)に「警察ですが、以前購入した布団の販売業者が暴力団の疑いがある。捜査に必要なので、銀行のキャッシュカードの指紋を採取したい」と告げ、キャッシュカード二枚をだまし取り、暗証番号を聞き出した。その後、男性が確認したところ、銀行口座から約百二十万円が引き出されていたという。
 男は三十五歳くらいで、身長約一七〇センチ。黒縁の眼鏡に白っぽいジャンパーを着ていた。同署は男の似顔絵を公開した。

2008年3月1日土曜日

小樽の魅力ある店を小冊子に 道工大4年盛合さん

小樽市望洋台に住む北海道工業大四年の盛合(もりあい)将矢さん(22)が、小樽で開業した店主らの、土地へのこだわりを紹介する手作りのフリーペーパー「温(ぬく)もりのおたる」を六百部制作した。店の紹介とともに、小樽の長所を語ってもらい、「店と街の魅力がいっぺんに分かるよう工夫した」という。
 環境デザイン学科で地域振興を学ぶ盛合さんは二〇〇六年、故郷小樽の活性化の研究プロジェクトを企画。同年十一月に花園銀座商店街のホームページを一新した。今回は「ネットが苦手な人向けに」とフリーペーパー制作を企画し、大学の研究助成十七万円を得た。
 昨年八月下旬から、こだわりの経営者のいる店を友人に聞いて取材を始めた。当初は月一回の発行を目指したが、パソコンでのレイアウトや印刷に時間がかかり、結局一冊にまとめた。
 冊子には喫茶店やマッサージ店など計七店を掲載。工夫したのはインタビュー記事だ。「緑町からの朝日」「水天宮からの小樽港」など、店の人のおすすめスポットを盛合さんが実際に訪ね、現場で撮影した写真とともに掲載。「冬に急な坂道で上がれない車を押そうと自然と人が集まってくる。人の温かさが魅力」など小樽の長所も挙げてもらった。