2008年3月20日木曜日

「木の城」破産 「社長にだまされた」 栗山本社などで退職手続き説明会

【栗山】札幌地裁に自己破産を申し立てた道内住宅メーカー大手の木の城たいせつ(空知管内栗山町)は十九日、解雇した従業員に対する退職手続き説明会を本社などで開いた。本社には午前八時半すぎから、栗山はじめ旭川、帯広などで働いていた九十四人、グループ企業のたいせつ構証(同)の従業員百五十人ほどが部門ごとに集まり、手続きをした。
 説明会に会社幹部は姿を見せず、従業員が健康保険証を返納後、人事担当者が退職に必要な書類を従業員に手渡した。未払いの給与は支給されなかった。
 手続きを終えた北広島市在住の五十歳代の営業系従業員は「事務手続きの方法だけ説明を受けた。破産についての説明は一切ない。経営者にだまされたと思っている」。今後は連合北海道や道労連の指示を受けながら、未払い賃金の支払いなどで会社側と交渉する考えという。札幌在住で六十歳代の従業員は「工事中や契約を結んだお客さんから電話が来る。どうにもならなくて、かわいそうで申し訳ない気持ちでいっぱい」と話し、「山口社長が出てきて従業員に経過を説明してほしい。社長の義務だ」と憤った。
 また、旭川の六十歳代の女性パート従業員は「突然の解雇だった。未払いの賃金がどうなるのか。再就職先があるのか不安だ」と足早に会社を後にした。

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